【自宅での対処法】乳腺が詰まったとき【つまりでおっぱいが痛い】

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【自宅での対処法】乳腺が詰まったとき【つまりでおっぱいが痛い】

まず、はじめに

 乳腺が詰まった時に乳房が「固くなる」「しこりがある「腫れる」「赤みや熱を持っている」の症状があり、母乳が出ずおっぱいが痛くなってしまう経験はないでしょうか?
そのような症状が出たとき、自宅ですぐにできるケアマッサージ症状や対策・対処法をまとめましたのでご紹介致します。

目次

乳腺とは?

 乳腺とは乳房の中で母乳を作り、分泌する器官です。この乳腺に炎症が起こる乳腺炎は授乳期に発症しやすく、産後のおっぱいトラブルの代表的な病気として広く知られています。

乳腺炎とは?

 乳房のしこりや皮膚の発赤、痛みから始まり、熱感を伴い、さらに全身の症状、発熱、悪寒、関節痛、頭痛、腋のリンパ節の腫れ等がみられるようになります。 一般的な乳腺炎には授乳期に乳腺に母乳が溜まって起きる急性うっ滞乳腺炎と、細菌感染による急性化膿性乳腺炎の2種類があります。

乳腺炎の主な原因

うっ滞性乳腺炎の主な原因
・赤ちゃんの母乳の飲み方が偏っていて、バランスが悪い
・授乳間隔にばらつきがあったり、母乳の飲み残しがあったりする
・きついブラジャーや姿勢の悪さなどにより胸部を圧迫している

化膿性乳腺炎の主な原因
・乳頭の小さな傷から赤ちゃんの口を通して細菌が入る
・ うっ滞性乳腺炎が悪化する
食事が乳腺炎の原因になるのではないかと考えるママもいるかもしれませんが、食事と乳腺炎の関係性については、まだはっきりとした根拠がありません。WHOも「高塩分・高脂肪の食事は乳腺炎の原因になると考えられているが、根拠ははっきりしていない」と発表しています。
関係性ははっきりしていませんが、高塩分・高脂肪の食べ物は控えておく方が無難だといえます。

うっ滞性乳腺炎 化膿性乳腺炎
腫 れ 母乳が溜まっている部分が腫れる 乳房が赤く大きく腫れる。 わきの下のリンパ節が腫れることもある。
しこり 乳房の全体または一部が硬くなる。 痛みを伴う硬いしこりができる。
痛み 軽度。乳房のしこりを押すと痛むこともある。 授乳できないほどの激しい痛み。
発熱 微熱 38℃以上の熱
その他 なし 全身の寒気や震え、倦怠感がある

乳腺炎を予防するには

 授乳期におけるうっ滞性乳腺炎は、乳房に母乳が溜まることが原因で引き起こされます。つまり飲み残しの母乳を乳房に溜めたままにしないことが、乳腺症の予防には効果的です。赤ちゃんが飲みきれず余った母乳は、搾乳するなどして乳房に母乳が残らないよう注意しましょう。

また母乳は血液から作られるため、授乳期に油分の多い食べ物や糖分を多く摂取すると乳管が詰まりやすくなり、乳腺症になるリスクを高めてしまいます。さらに、ストレスや疲労の蓄積も血液の流れを悪くしてしまうため注意が必要です。授乳期は油分を控えめにしたバランスの良い食事を心がけ、家族のサポートを受けながらできる限り休息をとるようにしましょう。

乳腺炎を予防する食事

 おっぱいの質には、食事が大いに影響してきます。ただし、賛否両論があり、一概に「これは良くて、これはダメというものもない」ということを覚えていてください。

それを踏まえた上で、食べたほうが良いものとして挙げられるのは
・白米
・うどん
・そば
・納豆
・鶏肉
・白身魚
・根菜類 など。

避けたほうが良い食べ物としては、
・もち米
・パスタ
・ラーメン
・菓子パン
・乳製品
・牛肉
・マヨネーズ
・お菓子
などがあります。

要は水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどをバランスよく食べることが重要です。産後は忙しく、なかなかこだわった食事を作るのも大変ですが、おにぎりだけ、菓子パンだけなどという食事だけは絶対に避けなくてはいけません。

十分な食事や水分補給、睡眠やタンポポ茶などもおすすめ
赤ちゃんと一緒の生活は、授乳やオムツ替え、その間に家事をして…と、忙しい毎日ですよね。赤ちゃんを優先するあまり、ご自分のことを後回しにしていませんか?よい母乳を出し、乳腺炎などのトラブルを防ぐためには、食事や水分をしっかりとること、体を冷やさないこと、十分な睡眠をとり体を休めることも大切です。
温かいタンポポ茶やママ用ハーブティーは、体をリラックスさせ、水分もしっかりとれるのでおすすめです。食事はバランスよく、甘いもの脂っこいものは摂りすぎないようにしましょう。

乳腺炎になってしまったら

母乳が停滞・詰まった乳房炎の場合
母乳が停滞・詰まった乳腺炎では、胸の張りやしこり、多少の痛みを感じますが、感染をしているわけではないので乳房の赤み、熱感はありません。母乳の停滞が続くと細菌感染を起こし、結果的に化膿性乳腺炎になることもあります。停滞・詰まった場合は乳房マッサージ、授乳、搾乳を行い、停滞・詰まりを早急に改善しなくてはいけません。

乳腺炎になった場合
乳腺炎に気づいたら、すぐに治療することが大切です。
母乳の味が多少変わることがあるので、赤ちゃんがお腹がすかせてから飲ませる、うとうとしているときに飲ませるなどの工夫をして授乳するとよいでしょう。それでも赤ちゃんが飲みきれない場合は搾乳をしてください。
たとえ細菌性の乳腺炎でも、赤ちゃんが感染することはありません。
乳腺炎になると、最初は風邪のような症状がでてきて、胸にチクチクする痛みを感じます。この時点でどのように乳腺炎を治療していくかについてお医者さんや助産師さんと相談することが大切です。治療をせずに放置すれば、膿が溜まり膿瘍が形成されてドレナージュ術が必要となるでしょう。乳腺炎の治療には一般に経口用の抗生物質が処方されます。なかなか治らない場合や症状が再発した場合には、他の抗生物質を試す可能性なども含めて永久に乳腺炎を解消する方法についてお医者さんや助産師さんと相談しましょう。

基本の授乳のやりかた

赤ちゃんの身体が一直線になり、赤ちゃんのおへそがママ側に向けておっぱいと正面から向かい合うようにして、しっかり肌に密着させて授乳する。

抱く方向を変えて授乳を添い乳などで楽をして
また、飲ませ方の工夫も必要です。母乳は赤ちゃんが乳頭を吸う刺激により分泌されます。母乳を出やすくするにはたくさん吸ってもらうことが大切です。また、いつも同じ姿勢で授乳すると、吸われにくい部分に母乳がたまって乳腺炎になりやすくなります。どの乳腺からも均等に吸ってもらえるように、時々赤ちゃんを抱く方向を変えて授乳しましょう。

乳腺を詰まらせない対策

・母乳を長時間溜め込まない
授乳回数を多めにして、赤ちゃんに母乳を飲んでもらいましょう。
授乳回数を増やすのが難しい場合、間隔が開いてしまう場合は搾乳もしましょう。

・窮屈な下着を使用しない
締め付けが強いブラジャーを使用すると、乳房が必要以上に圧迫され、乳腺を詰まらせる恐れがあります。

・仰向けで寝る
いつも横向きに寝ていると、下のおっぱいの乳腺を圧迫し、乳腺炎を引き起こすケースがあるので、できるだけ仰向けで寝ましょう。

・肩をまわす(肩甲骨を動かす)
肩甲骨周囲の筋肉が凝り固まっていると、胸腺の循環が阻害され、母乳量が減少する、しこりができる等が起こりやすくなるため、肩まわしを意識して行います。

・おっぱいを清浄綿などで拭かない
乳輪にあるモントゴメリー腺というところから皮脂が分泌されています。これは、皮膚を弱酸性に保ち、細菌の増殖を抑え、乳首や乳輪を保護・保湿するという働きを持っています。清浄綿で拭くと、大事な皮脂もふき取ってしまい、乳首・乳輪が乾燥し、傷や痛みの原因になってしまいます。乳首に傷ができると、そこから細菌の感染が起きやすくなるため、清浄綿で拭くことは必要ありません。

乳腺が詰まったときの対処法

まず何よりも乳腺にたまった母乳を取り去ることが重要となります。

・むくみがある場合は「圧迫ケア」
乳房が張っていて、乳輪のむくみがあると、赤ちゃんが上手くおっぱいに吸いつけず、効果的に母乳を飲みとれません。そのまま放置してしまうと、うっ滞性乳腺炎に進行してしまいます。

そんなときに有効なのが「圧迫ケア」
やり方は次の通りです。
①両手の親指と人差し指の腹の部分を乳輪に置いて、やさしく1〜3分程度圧迫します。
②角度を変えて乳頭の周りを圧迫していきます。痛みがあったら圧迫を弱めます。

乳腺炎になりかけの乳房の皮膚はデリケートです。傷を付けないようやさしく扱うこと。また細菌感染を防ぐため、しっかり石けんで手を洗って清潔にしてからケアを始めましょう。

・「冷やす」と「温める」の使い分けする
授乳前は乳房を温めて母乳を出やすくし、授乳後は心地よいと感じるのであれば乳房を冷やして患部をケアしてあげましょう。

授乳直前の温罨法(おんあんぽう:患部を温める治療法)には、シャワーを浴びたり、温湿布や蒸しタオルをあてて乳房を温める方法があります。

授乳後の冷罨法(れいあんぽう:患部を冷やす治療法)には、冷湿布や冷やしたガーゼやタオルでくるんだ保冷剤、冷却シートなどの使用することができます。

また、乳首をマッサージし、熱のある部分を意識して(上から軽く圧迫して)搾乳します。
一度で良くならない場合は時間を空けて乳首マッサージと搾乳を繰り返します。
この搾乳を1~2回と授乳をすることで、劇的に回復します。

・マッサージをする
乳房に違和感があったときは、マッサージも有効です。
ただ、そのマッサージは母乳を出すことを目的にする、いわゆる「おっぱいマッサージ」とは異なります。乳房をギュウギュウ押すなど、間違った方法でマッサージをしてしまうと、デリケートな皮膚を傷つけたり、症状を悪化させてしまう恐れがあるので、注意しましょう。
勧められるのは、授乳中にしこりのある部分にママの親指を置いて、乳頭の方へやさしく乳房をマッサージし、母乳の排出を促します。具体的なマッサージの方法は助産師に聞いてみるとよいでしょう。

・赤ちゃんに飲んでもらう
痛みがある方の乳房から先に、できるだけ頻回に授乳しましょう。その際、痛みのある部分が赤ちゃんの下あごか鼻の方にくるように抱き方を工夫すると、詰まった母乳の除去に効果的です。また、授乳の際に、乳汁の滞りのある部位から乳首に向かってやさしく「さする」ことも効果があるでしょう。

・痛いのに赤ちゃんが飲んでくれないときは
ただ、痛みが強いと射乳反射(母乳が出る作用)が抑えられてしまうことがあります。また、乳腺炎のある方の乳房から作られる母乳は塩分が増えることもあり、赤ちゃんが飲んでくれないこともあります。
このようなときは反対側から授乳し、少ししたら(あるいは炎症がある方の乳房が張ったら)痛い方の乳房を飲ませましょう。どうしても飲んでくれないときは、搾乳で対処してください。

・乳首とそのまわりを清潔にしておく
 母乳パッドをこまめに変える、湿ったままのパッドを付け続けないなど、乳房や乳首を清潔に保つことも大事です。
ただ、乳首の周囲にあるモントゴメリー腺からは皮脂が分泌されています。この皮脂は乳首まわりに潤いを与えて保護する役割があるので、気になるママもいるかもしれませんが、授乳のたびに拭くのはやめておきましょう。
また、細菌に感染して化膿性乳腺炎にならないように、授乳後は乳頭や乳輪をきれいに拭いて、清潔にしましょう。

・栄養と休息でママの体調を整える
 こうしたケアにプラスして、ママの体調を整えることも、乳腺炎をこじらせないためには重要。実は、ママの体調がすぐれないとき、ママの疲労がたまっているときに乳腺炎になりやすいのです。
授乳の時期は夜眠れないなど、体調を整えるのはけっこうたいへんです。ただ、そういうなかでも時間を見つけて体を休めるなど、自分の健康を気遣うことはとても大事です。家事も必要最低限にしておき、残りは家族に協力を頼みましょう。すぐにやらなくていい家事は後回しにするなど、ママの健康ファーストでいきたいものです。

乳腺炎を対処するときの注意点

母乳の詰まりを解消しようと、おっぱい全体を動かすようにマッサージすると、さらに母乳が作られようとして乳腺炎を悪化させる場合があるので、注意してください。
また、すでにおっぱいが岩のようにがちがちになって絞れない、高熱が出てしまったという場合には、マッサージや入浴は避けて病院に行くようにしましょう。

乳腺炎のときのマッサージのメリット・デメリット

乳腺炎のときに、マッサージは必ずしも必要なものではありません。乳房マッサージについては、メリット・デメリットがあります。

 メリット
・手による搾乳で効果的な排乳が行える。
・痛くない心地よい乳房マッサージはママのオキシトシン分泌を促す可能性があり、「触れるケア」としての効果があるとも言われている。
・乳房が腫脹しているときは、腋窩(脇の下)に向かって優しく撫でると、組織液が流れやすくなる。

 デメリット
・乳腺炎は乳房に炎症がおきている状態なので、「炎症部位の安静を保つ」という意味からは乳房マッサージは勧められない。

乳腺炎の時に重要なのは、乳房マッサージではなく、適切なポジショニング(授乳姿勢)とラッチオン(吸いつかせ方)で授乳を休まないことです。

受診の目安

乳腺炎はセルフケアで改善することもありますが、以下のような場合は医療機関への相談が必要です。

・乳房の一部にしこりや発赤・痛みがあり、十分な授乳や搾乳をしても、24時間経っても症状の改善が認められない場合。
・発熱やインフルエンザ様の症状を認める場合。

このようなときは自己判断で対処しようとせず、医療機関を受診してください。特に、解熱鎮痛剤や抗生剤を安易に使用することは避け、薬の服用は必ず医師の指示を仰いだうえで行ってください。

乳腺詰まりまとめ

乳腺が詰まると痛くて、非常に辛い状態が続き危険です。乳腺炎や発熱等の可能性もあり、上記の方法で授乳しても詰まりが取れない場合は、早急に近場の病院・助産院で診てもらうことをオススメします! 

また乳首はとってもデリケートですし、赤ちゃんが口をつけるところなので、清潔にしておきたいものですね。